節税の要は「定款」にあり:税務調査で通用する“証拠としての定款”の作り方

― 福利厚生費・研修費・社葬費まで対応 ―


企業が節税を図る際に必ず押さえておきたいポイントがあります。

それは、「定款は税務調査における最強のエビデンスである」という事実です。

どれほど綿密に節税スキームを組み立てても、

「その支出が事業目的と整合しているか」 を問われれば、最終的に行き着くのは定款。

定款に書いていない活動は、税務署に「本来業務と無関係」と見なされ、

大きな否認リスクを抱えてしまいます。

逆に言えば、
定款を戦略的に整備するだけで、使える経費の領域が飛躍的に広がる のです。


■ 1. 福利厚生費・研修費の「経費性」を強化する条文


◆福利厚生関連の条文

社員旅行、書籍代、健康関連、懇親会費などの根拠となる条文です。

役員および従業員の福利厚生に関する事業

この文言は、税務調査でも説得力があります。

◆研修・教育費の条文

資格取得や外部セミナー、研修旅行を経費化しやすくなります。

人材育成、研修および教育に関する事業


■ 2. 車両費・通信費・役員報酬の「業務関連性」を広げる条文

前各号に附帯関連する一切の事業

これは役員の業務範囲を広く定義できるため、役員報酬や通信費、車両の業務利用などの説明がしやすくなります。

■ 3. 事務所・自宅事務所の経費化に効く条文

不動産の賃貸、管理および利用に関する事業

これがあると、自宅の一部を事務所として家賃按分する際にも強力な説明資料となります。

■ 5.. 社葬費を経費にするために「必ず」書いておく条文

社葬費は原則経費になりますが、

「会社が主催する正当な社葬である」 と判断される必要があります。

その判断材料として決定的なのが定款。

◆社葬費の根拠条文

役員および従業員に対する弔慰、社葬その他の儀式に関する事業

この文言を入れることで

  • 社葬の実施
  • 弔慰金や生花費用
  • 会場費
  • 香典返し(一定条件下)

が、会社の通常業務として正当化しやすくなるのです。

税務署が疑いやすいのは

「私的な葬儀を会社が負担したのでは?」

という点ですが、定款に明記されていれば一気に反証力が高まります。

■ 6. 総仕上げ:入れておくべき“必須の一文”

前各号に附帯関連する一切の事業

繰り返しますが、この条文は経費否認リスクを下げる生命線です。

■ まとめ:定款は“節税の設計図”であり“税務調査の盾”

定款は単なる形式文書ではありません。

節税・経費化の可否を左右する最強の“証拠書類”です。

特に以下の費用は、定款の文言次第で

「経費」として認められるかどうかが大きく変わります:

  • 福利厚生費
  • 研修費
  • 役員関連費(車両・通信・出張)
  • 物販・輸入に関する費用
  • 社葬費

適切な条文を整えておくことで、

会社の事業範囲を拡張しつつ、節税の幅も最大化できます。

※ 定款への記載は必要条件であり、実際にその事業を行う準備(契約書、議事録、発注書、写真、稼働記録等)を整えておくことで、より強固な経費性が確保されます。