試算表の簡単な読み方

試算表の簡単な読み方

1. 試算表は割合が大きい4つの科目を押さえよう

試算表の右横にその収益、費用の全体の割合が記載されています。
その割合が大きい売上、売上原価、あと2つ程度の費用の変動を押さえましょう。

この大きな割合がどの程度変動しているか、大きな変動はないのか確認しておきましょう。
もしかしたら、隠された原因があるかもしれません。

2. 使っていない資産、売れ残った棚卸資産の確認

使っていない資産があれば、除却して費用にしておきましょう。
売れ残った棚卸資産は、商品評価が低下していることがあるため、
評価減をして損失に挙げておきましょう。

3. 売掛金、買掛金

売掛金の回収が長引くと資金繰りの悪化の原因になります。
きちんと回収できているのか確認しましょう。

買掛金はなるべく長めに支払期間を相手に設定してもらえれば、資金繰りが楽になります。
売掛の回収の目安として、1~2か月を目安にしてください。

買掛けの回収に関する計算式は下記のとおりです。

仕入高(売上原価) ÷ 買掛(仕入)債務=買掛債務回転率

平常時の試算表の状況を確認し、うまく資金繰りを行ってください。

4. 現金及び預金

余剰資金としての現金及び預金は、月商3か月分があれば安心できると思います。

5. 利益率、原価計算

建設業など事業では必ず、原価計算がつきものです。
相手の見積もりの段階で簡易的に利益率を計算しておきましょう。

業界で違いがあるので、同業他社の動向を確認しましょう。

6. 財務指標

財務指標として、政府の中小企業財務指標を参考にしますが、上場企業の財務指標を使用しましょう。

上場企業の財務諸表は公開されていますので、参考になると思います。

まとめ

いつもとは違う動きを試算表上示した場合、チャックすることが肝心です。
当事務所では試算表の月次での提出を行っております。
日頃の会社の健康チェックをしていきましょう。